情熱の国、スペイン。
ラテン音楽とともに妖艶に踊る美女、甘いマスクで見つめる美男子。そこには、燃え上がる愛が既に芽生えている…
スペインと聞いただけで、思わずこんな映像が浮かんで来ませんか?
というわけで、本日はスペイン映画15選をご紹介していきたいと思います。
それでも恋するバルセロナ
スペインを代表する世界的な美女であるペネロペ・クルス。彼女がアカデミー賞助演女優賞を受賞した、ウディ・アレン監督作品。
スペインのバルセロナを訪れた、アメリカ人の女性二人。親友である彼女達が出会ったのは、一人のセクシーすぎる男性画家。
三角関係が始まる、夏のバルセロナ。そこに、もう一人のスペイン人女性である、画家の元妻が現れる。
情熱の国スペインでは三角関係では収まらず四角関係に。日本でこんな状況になればドロドロしてしまいそうですが、この国で起こる恋愛は、なぜかクスッと笑えてしまいます。それは、スペインが持つ恋の魔力なのか、コメディアンとしても活躍したウディ・アレン監督の手腕なのか。オススメです。
マジカル・ガール
白血病で余命いくばくもない娘のために翻弄する父親が巻き起こしてしまう数々の事件を描いたサスペンス映画。
娘が大好きな日本のアニメのコスプレ衣装を買ってやりたいが、お金がない。そんな父親が強盗を計画するも、ある女性との出会いで計画が狂ってしまう。娘を思っての行動がどんどん周りを巻き込んで、悪い方向へと向かってしまいます。
シリアスな展開の中に、少しユーモアな笑いもあるので、サスペンスはちょっと苦手って方にもオススメです。
REC/レック
ドキュメンタリー作品風に描いた、スペイン発のパニックホラー作品。
『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』などに代表される、ビデオカメラ映像をつなぎ合わせたドキュメンタリー風(モキュメンタリー)作品の一つ。
数あるゾンビ映画と同様、感染パニックからのゾンビ化を描いています。しかし、本作の特徴は、悪魔に取り憑かれた生物が感染源となっていること。カトリック教国らしい特徴ですよね。
シリーズですので、一つの映画を掘り下げて見たい方にオススメの作品です。
しあわせな人生の選択
死を間際に控えた男が友人と過ごした4日間を描いた作品。
末期ガンに冒されるものの、治療をやめて身辺整理を始める俳優の男。そんな彼を見舞うため、カナダからはるばるスペインへとやってくる友人。
二人で過ごす何でもない日常が、人生最後の4日間とは思えない素敵な映像によって描かれています。
疎遠になっている友人にも、思わず会いにいきたくなってしまう作品です。
あなたになら言える秘密のこと
過去に受けた心の傷に悩む女性と、そんな彼女に火傷の看護を受ける男性との会話を基調とした恋愛作品。
周囲の人間とは口を利かず、休みも取らずに仕事を続ける女性、ハンナ。強制的に取らされた休暇先で、短期の看護師として働く彼女に対して、患者であるジョセフは優しく話しかけ続ける。そんな彼に、ハンナも次第に心を開いていく。そして、お互いの秘密を打ち明けることになっていく。
脚本が素晴らしいこともあり、二人が織りなす世界観にぐっと引き込まれてしまいます。運命の出会いという言葉を信じたいあなたにオススメの作品です。
バッド・エデュケーション
自らの少年時代を映画化する映画監督を描いたサスペンス風映画。
かつて神学校に通学し、映画監督となったエンリケ。彼のもとに現れたのは、神学校で親友であったイグナシオ。イグナシオが描く脚本には、当時の悲しい記憶が描かれていた。エンリケはその脚本を映画化し、イグナシオをその映画の役者として起用したが、次第にイグナシオの秘密を知ることとなる。
美男子二人によるボーイズラブ作品から、次第にサスペンス調に変わっていきます。続きが見たくなる展開に、同性同士の絡み合いが苦手な方にもオススメの作品です。
蝶の舌
スペイン内戦を背景に、教師と少年の交流を描いたヒューマンドラマ作品。
周囲に馴染めない少年に対して、優しく接する教師。次第に広がっていく少年の知識欲に対して、教師はそっと背中を推していく。
そんな二人の交流を引き裂いていく現実。ファシスト勢力が共和派の教師を収監し、教師は一般市民からも罵声を浴びせられる。言葉の意味もわからないまま、少年も罵声を余儀無くされる。一方で、彼のうちなる本心が静かに描かれる。
切なすぎるラストに、思わず涙してしまいます。人間の内面を描いた作品がお好きな方は、ぜひご鑑賞ください。
死ぬまでにしたい10のこと
23歳で余命宣告された女性が、残りの人生にどう向き合ったかを描いた作品。
夫と二人の娘に囲まれながら、末期ガンに冒され自分の余命が短いことを知るアン。誰にも言わず、「死ぬまでにしたい10のこと」をノートに書き綴り、それを一つ一つ実行していく。
いつもの日常が突然に終わりを告げるのは、現実でも起こり得ます。今日という日を大切に生きる、自分の気持ちを大切にするということを思い出させてくれる作品です。
私が、生きる肌
スペインが生んだ至宝、アントニオ・バンデラスが狂気の形成外科医を演じたサスペンス映画。
亡き妻に似た美しい女性・ベラを屋敷に軟禁する形成外科医・ロベル。全身火傷で亡くなってしまった妻を想い、救えたかもしれない完璧な肌を作ることにロベルは没頭していく。
映画終盤でベラの秘密が明かされるにつれ、ロベルの狂気さをさらに恐ろしく感じると思います。背筋が凍るような恐怖を感じたい方にオススメの一作です。
ボルベール〈帰郷〉
ペネロペ・クルス主演、『バッド・エデュケーション』のペドロ・アルモドバル監督の作品。
スペインのラ・マンチャを舞台に、タンゴの楽曲に乗せて、女性3世代の秘密が描かれます。
どんなことがあっても強く生きていく女性の姿に胸を打たれる方も多い作品です。
パンズ・ラビリンス
アカデミー賞作品賞を受賞した『シェイプ・オブ・ウォーター』のギレルモ・デル・トロ監督が放つダーク・ファンタジー作品。
スペイン内戦下、現実の世界から目をそらし、おとぎの世界へ引き込まれていく少女の姿が描かれています。
独創的な世界観を作り上げることに定評のあるギレルモ監督。『パシフィック・リム』や『ヘル・ボーイ』などの世界観がお好きの方にオススメです。
アレクサンドリア
4世紀に実在した女性天文学者を、『ナイロビの蜂』でアカデミー賞助演女優賞を獲得したレイチェル・ワイズが描く伝記映画。
キリスト教が台頭してきたローマ帝国末期、科学を信じて学問を教え続けるヒュパティア。科学を否定するキリスト教徒との対立の中で、次第に都の人々からは魔女としてみなされていく。
本作品でのレイチェル・ワイズの美貌は、群を抜いています。美貌に加え力強い信念を持つ女性を見たいあなたにオススメの作品です。
マルティナの住む街
結婚式で花嫁に逃げられた失恋を癒すため、懐かしの村を訪れた男と友人たちの夏休みを描いたコメディ作品。
村で再会した10年前の彼女、マルティナと再び恋に落ちるディエゴ。そんなディエゴの主人公とそのいとこたちは、スペインのリゾート地で羽目を外してしまいます。
様々な映画の小ネタが散りばめられている本作品。映画マニアの方はぜひ、ご鑑賞ください。
ジュラシック・ワールド/炎の王国
『ジュラシック・パーク』シリーズの第5弾。
本作に第抜擢されたのは、スペイン人のファン・アントニオ・バヨナ監督。さらに、本作のワールドツアーもスペイン・マドリードからスタートしました。ファン監督にとっては、故郷に錦を飾る作品となりました。
BIUTIFULビューティフル
スペインを舞台に、末期ガンに冒された父親を描いたヒューマンドラマ作品。
バロセロナに暮らし、違法な仕事を受けながら必死で家族を養うウスバル。そんな折に病気を宣告されてしまう。良かれと思いながらやったことが裏目に出てしまうウスバルだったが、子供達だけには愛されるところに救いがあります。
映画では中々描かれづらい、スペイン社会の影の部分にスポットを当てた映画です。スペインをもっと知りたいあなたにオススメです。
スペイン映画15選のまとめ
冒頭で情熱的な愛について語りましたが、人間の内面を描いたヒューマンドラマ作品も多いですよね。感性豊かなスペイン人だけに、愛や友情といった人間の内面を取り上げた作品が多くなるのかもしれませんね。
ふと家で映画を見たくなった時に、見ると人に優しくなれるスペイン映画を鑑賞されてはいかがでしょうか。
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